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「未来のパパママ」プロジェクトが取り組みたいこと
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① 最新の治療情報を伝える講演会やセミナーを開きたい
② 治療施設の情報を満載した冊子を作って、配りたい
③ 母子手帳の妊活版!「未来のパパママ手帳(仮)」を作る
④ もっと便利に!パパママ手帳のアプリ版も作りたい
⑤ 奈良県立医科大学で不妊に関する基礎研究を進める費用に
・妊娠しやすい体を整えるサプリメントの開発
・着床不全や子宮内膜症の治療法
・卵子を活性化させる方法の研究
…など、様々な研究に取り組みます
- 公的な研究費・大学予算にみなさまのご支援が加われば、さらに取り組みが加速します。
赤ちゃんを望んでいるのに、なかなか希望がかなわないで悩んでいる方を少しでも手助けできれば、と思う私たちの取り組みに、お力添えをぜひ、お願いいたします。ご支援いただけた総額に応じて、上記の目標にメリハリをつけて取り組みます。 -
奈良県立医科大学「高度生殖医療センター」の目指すもの
- 2024年4月1日、奈良県立医科大学附属病院に「高度生殖医療センター」が開設されました。
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- 難易度の高い体外受精からがん患者の支援まで高度な医療を提供するとともに、地域のクリニックと連携することで、患者さんの負担を抑えた治療を進めます。
奈良県内ではこれまで行われていなかった、先進的な治療にも取り組みます。例えば、以下のような治療です。 -
内視鏡下手術と体外受精のハイブリッド診療
- 不妊治療といえば体外受精が注目を集めることが多いのですが、体外受精のみでは解決できない問題もあります。
子宮や卵巣の異常などに対して内視鏡下手術を行うことにより、卵子の発育や運搬に関係ある腹腔内環境や子宮内環境が改善され、自然妊娠することも非常に多くみられます。タイミングを逃さず、これらの治療を組み合わせていくことが大切です。
また、帝王切開瘢痕部症候群などの手術を行うことにより着床(受精卵が子宮内に生着すること)しやすくなるケースもあります。 -
着床前診断
- 体外受精の治療を行っても、着床しない、あるいは、妊娠しても流産を繰り返してしまうことで苦しんでおられる患者さんには有効な治療となる可能性があります。
移植する胚の細胞の一部を調べることにより、これらのリスクを軽減すると考えられます。この治療法は、日本産科婦人科学会の承認を得たうえで行わせていただきます。 -
難病・持病のある方の不妊治療
- 糖尿病、甲状腺機能障害、全身性エリテマトーデスなど、若い女性でもかかりやすい病気があります。
こういった持病があるため、妊娠や出産をあきらめる方もいますが、総合病院で行う特性を活かして、これらの病気を治療している診療科と協力し、病状が落ち着いている間に妊娠・出産ができるよう取り組みます。 -
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がん患者の妊娠をサポート(がん・生殖医療)
- 多くの若年がん患者さんが、がんを克服し生活できるようになってきました。
しかしながらがんや、その治療により妊娠する能力が損なわれることがあり、多くのがんを克服した患者さんを苦しめています。
近年、こうした患者さんに対し、精子、卵子や卵巣組織そのものなどを凍結保存しておき妊娠する力を維持する技術が開発されています。当センターが作られた奈良県立医大附属病院はがん診療の拠点病院でもあり、がん患者の妊娠のサポートも精力的に行います。
小児や若い患者さんについては、抗がん薬療法(がん薬物療法)や放射線治療などのがん治療により卵巣や精巣の機能の低下が起こり、治療後にご自身の子どもを持つことができなくなるケースがあります。
さらに、がん以外の病気の治療においても、卵巣・精巣などの機能に影響を及ぼし、生殖機能が低下する、または、失われてしまう場合もあります。
がんなどの治療によって、そのような状況に陥るリスクのある患者さんに対しては、将来的に子どもをもつ可能性を残す方法として、男性は精子凍結、女性では卵子・受精卵凍結、卵巣凍結保存などの技術が開発されてきています。
そこで高度生殖医療センター内では、妊娠する力を残すことを目的とする患者さまへの情報提供や、そのための療法を実施します。必要に応じ、患者様のご承諾を得たうえで、かかりつけのクリニックなどからがん患者さまの個々の病状を教えていただき、その内容を踏まえ、すみやかにそのクリニックなどへ情報をおしらせします。
本診療は、日本産科婦人科学会などの承認を得てから治療を開始する予定です。 -
男性不妊に対する治療・手術
- 精液の中に精子がない場合や、顕微授精を行ってもなかなか結果が出ない場合、精巣内の精子を採取して治療に用いることがあります。高度生殖医療センターでは、泌尿器科の先生も一緒に治療を行いますので、こうした治療が可能です。
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さいごに
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- 以上のように奈良県内を中心に、必要に応じ地域の病院やクリニックと奈良県立医科大学附属病院高度生殖医療センターが綿密な連携を行いながら、治療を進めるようにしてまいります。
早く赤ちゃんが欲しいという患者様が安心して診療を受けられるようなシステムを構築してまいります。
また、がん・生殖医療においてもがん診療施設、生殖医療施設、奈良県立医科大学附属病院の連携を強化し、速やかに患者が情報提供を受けられるようにネットワーク化してまいります。 -
奈良発、「未来のパパママ」応援プロジェクト
- 今回、「高度生殖医療センター」の設立に合わせて、以下のような「応援プロジェクト」を企画しています。
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患者さまや医療者、企業向けの啓発シンポジウム、講演会の開催
- 第一弾として2024年5月11日、奈良県コンベンションセンター「天平ホール」で、シンポジウム「最新医学と最新システムで不妊症を克服する!」を開催しました。
今後も奈良県内を中心に、一般市民のみなさま、企業にお勤めの皆さま、医療関係者を対象に講演会やシンポジウムを行います。 -
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啓発リーフレット、パンフレットの作製
- 奈良県内を中心に病院、企業、保健所等に配布いたします。
奈良県内の産婦人科、泌尿器科施設で実施されている不妊治療の内容を記したリーフレット、パンフレットを作成いたします。これにより患者様が、どんな時に、どんな施設に相談すればよいかがわかります。 -
「未来のパパママ手帳(仮称)」の作成および、希望者への無料配布
- 妊活中の情報を一冊にまとめてより効率的に治療が進められるようにするためのものです。
・奈良県内での妊活をサポートしてくれる医療施設の紹介
・患者データ記録(持病の状態、検査結果など)の記入欄
・基礎体温表
・プレコンセプションケア情報(妊娠のための栄養など)
などの情報をまとめた冊子を作ります。病院を転院する時もこの一冊があれば安心です。妊婦健診において母子手帳がありますが、赤ちゃんができる前に同様の働きをします。 -
患者用アプリ開発
- 「未来のパパママ手帳(仮称)」の内容をアプリ化したいと考えています。データの入力などがかなり簡便になると思います。
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奈良県立医科大学における不妊に関する基礎研究の助成
- 奈良県立医科大学附属病院では、卵子の活性化の制御、着床不全、プレコンセプションケア、子宮内膜症の研究を行っています。
これらの研究により近未来に皆さんにより良い医療を提供できるよう尽力しています。今回のクラウドファンディングが目標額に達すれば、一部の費用をこれらの研究に使用させていただきたいと考えています。 -
生殖医療に関わる最近の話題
- 現代の女性は出産する回数が減ってきたため、生涯で経験する月経(生理)の回数は450~500回と、かつてより増えてます。
このため、月経に起因する病気である子宮内膜症も増加する一方で、6人に1人程度がかかっているとの研究結果があります。
子宮内膜症は、骨盤内で炎症を起こし月経痛などを起こし女性のQOLを低下させるのみではなく、卵管(精子を運ぶ役割がある)機能の低下や卵子や精子に悪影響を与えることから赤ちゃんができにくい状態となる原因となります。
一方、妊娠は、月経が止まることから子宮内膜症の発症予防となることやその症状を改善することが知られています。以前は、子宮内膜症にかかる前に妊娠する人が多かったのですが、近年の晩婚化のため、赤ちゃんが欲しい時には子宮内膜症にかかってしまって赤ちゃんをなかなか授かれずに悩んでいる人が多くなってしまっています。 - また、年齢が高くなるほど、卵子の数と質の面からも妊娠におけるリスクが高まることが知られています。出生以降を考えると卵巣内に蓄えられている卵子数は、出生時が最も多く、その後減少し50歳ころにほぼ無くなり閉経します。
ここで問題となるのは、卵子は、毎年同じ割合で減少していくのではなく、40歳ころまでにはその多くが無くなっています。
女性は、生まれた時に最も卵子が多く、その後、減少していくのみですが、生まれた時の数を100%とすると35歳で約5%、40歳で2%にまで減少しています。さらに卵巣内に蓄えられている卵子の中にはミトコンドリア(細胞内でエネルギーを作り出すところ)遺伝子が多数存在していますが、年齢が高くなるとともに卵子内の異常なミトコンドリアは増加していきます。このため一般に35歳以降は妊娠する力が急速に落ちていきます。 -
- 出典:Human Ovarian Reserve from Conception to the Menopause | PLOS ONE
- 子宮内膜症や卵巣内の卵子数を例に提示しましたが、同じように他の原因からも一般に妊娠するチャンスは、年齢が機会が後になればなるほど、より妊娠しずらくなる状態となってしまうと考えられます。
現在、様々な社会的な要因があり妊娠、出産を希望する年齢が高くなっています。これらの社会的な状況を受け入れ、それに即した対応をしていく必要があると考えます。
一方、男性においても、精子濃度が減少していることが明らかとなっています。この原因として、睡眠不足、ストレス、不健康な食生活、喫煙、過度なアルコール摂取などの生活習慣の変化、環境中の化学物質や汚染物質の影響、疾患の影響や医薬品の使用などが考えられています。
また、男性も晩婚化が顕著となっていますが、加齢とともに精子の質に問題が起きることが明らかとなっています。 -
- 出典:Eskenazi, Brenda, et al. "The association of age and semen quality in healthy men." Human reproduction 18.2 (2003): 447-454.
- 厚生労働省は、実際に不妊の検査や治療を受けたことがある夫婦の数は、5.5組に1組と報告しています。このため、不妊治療へ公的保険適用を拡大するなど政府も対策を強化しています。
また、日本国内での体外受精の治療回数は、2021年に498,140回となり、体外受精で生まれた子どももそれに伴い増加しています。2021年には69,797人、出生数の8.60%に達しています。
これらの政府のサポートをうまく利用でき、より効率的に治療を受けられるシステムが必要だと考えます。お子さんを欲しいと願っているご夫婦やカップルに早く情報を知ってもらい、速やかに必要な治療を受けていただきたいと願っています。 -
- 出典:社会保障・人口問題基本調査(2002年、2005年、2010年、2015年、2021年)
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- 出典:厚生労働省「人口動態調査」による出生数と、産婦人科学会ARTデータブックによるART数を組み合わせてグラフを作成
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木村文則・高度生殖医療センター副センター長より
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- 奈良県立医科大学附属病院高度生殖医療センターは、赤ちゃんを望みながらなかなかできないで悩んでおられるカップルの方により早く妊娠していただき、出産、育児の経験を実現して豊かな人生を過ごしていただきたいとの願いから開設されました。
体外受精などの高度生殖医療のみならず腹腔鏡下手術などの内視鏡下手術をうまく組み合わせた治療を行うこと、がん患者さんのがん治療中や前の妊娠する力の温存治療の実施、難病・持病をかかえながらの治療など大学病院ならではの治療もお近くのクリニックや病院の先生方と協力して行ってまいります。
今まで学んでまいりました、また、自らも開発してまいりました最新の医療と最新のシステムを導入して、多くの患者様に歓びをお届けできるよう尽力いたしてまいります。
これらの企画を実施するには、大学の予算ならびに公的助成金のみでは、不十分です。取り組みの趣旨をご理解頂き、協賛のご協力を頂ければ幸甚に存じます。何卒よろしくお力添えを賜わりますようお願い申し上げます。 -
このクラウドファンディングについて
- 本クラウドファンディングは、奈良県立医科大学と連携してMBT(Medicine Based Town:医学を基礎とするまちづくり)活動を推進する一般社団法人MBTコンソーシアムが事務局となって推進しています。
集まった支援金は奈良発、「未来のパパママプロジェクト」に使用させていただきます。 -
コンビニ払いのご注意
- この企画は、クレジットカード払いとコンビニエンスストア払いから支払方法をお選びいただけます。
ただコンビニエンスストアからのお支払いは、申し込み締め切り日から2~3日先立つ時点で、先行して受付終了となります。
その後は、クレジットカードのみのご利用となります。ご注意ください。 -
連絡先のご注意
- お申し込みの際は、メールアドレスや電話番号、住所を正しく入力いただけるよう、ご注意ください。
誤って入力したため、主催者から連絡が取れなかったり、返礼品が届けられないなどのトラブルが時折発生しております。