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泥にまみれて
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- 「勉強ばっかりの子どもたちに田んぼをさせたい。」
そんな思いで始まったプロジェクトです。
私は奈良県にあります私立帝塚山中学高等学校の教員をしています籔稔と申します。
帝塚山の生徒はほぼ全員が大学へと進学します、いわゆる進学校です。
もちろん帝塚山では勉強だけではなくクラブや様々な学校行事を通して
子どもたちは成長してゆきます。
ですが大阪、京都などの都心から通う子の多い本校では、野山ですくすく育ったという子が
多くありません。
奈良県南部の田舎育ちの私は幼少期には野山の中で育ちました。
都心で暮らし、電車に乗って私学に通う帝塚山の子どもたちに
そうした経験が少ないことを私は少しさみしく思っていました。
里山の風景、大和の原風景の残る明日香村で稲作体験をすることが
これから大人になっていく子どもたちにとって
食文化について、社会についてゆっくりと考える貴重な経験になればと思っています。 -
毎日食べるものだからこそ
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- 毎日食べているお米。
お米がどうやって作られているか、子どもたちでも知っています。
でもお米を作るのにどんな苦労があるのか、収穫された時にどんな喜びがあるのか。
これは実際に田んぼに入って、泥にまみれて汗をかき、
我が子のように稲を育てて初めて知りうることです。
読んで知る、聞いて知るではなく、身をもって知る。そういうプロジェクトです。 -
作るのは古代米
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- 古代米とは、古代より栽培されていたイネの原種です。
現在食用によく流通しているお米に比べて古代米はビタミンやミネラルを
多く含みスーパーフードとしても注目されています。
古代より歴史ある明日香村では、現在でも一部の農家の方々によって栽培されています。
古代米は稲が少し大ぶりで、田植え機で植えられない手のかかる品種です。
本プロジェクトでは、この古代米を手植えし、無農薬無肥料でさらに手のかかる
自然農法で育てます。 -
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明日香の原風景に抱かれて
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- 明日香村には日本の原風景がたくさん残っています。
私たちはキトラ古墳横近隣公園内にある田んぼをお借りして、
やわらかい風の抜ける棚田で古代米を育てます。
収穫時期にはこの景色が一面赤い稲穂で彩られます。 -
今年のプロジェクトは始動しています。
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- 飛鳥駅から田んぼまでは徒歩15分。
田んぼのあぜ道を抜けて、丘を登ってゆきます。
道中はいつも道端に咲く花を摘んで向かうのが慣例です。 -
- みんなで摘んだお花はいつも田んぼの御幣に供えて。
豊作をお祈りします。 -
- 「こんなに大きなカブトエビが!」
「うわー気持ち悪い!」
「けっこうかわいい」
無農薬、無肥料だからこそたくさんの生き物が
この田んぼにはいます。 -
- 田んぼには裸足で入ります。
最初はこわがっていた田んぼも慣れてくると
「気持ちいい!」の声が。
田んぼの帰りは、お肌がすべすべになった気がするんだそうです。 -
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- 「顔に泥ついてんで」
「さっきムカデおったで」
作業を終えて汚れた足は、近くの溝を流れる清流で洗います。
都心では考えられないことも、子どもたちは自ら進んでやってしまいます。
はじめは小さなバッタに怯えていた子どもたちも、すっかり虫と仲良くなってきました。 -
- 1日の作業が終わったら、農家の瀬川さん、樽井さん、森本さんを交えて
田んぼを見ながらみんなでミーティングです。
「今日見たカブトエビはどこにいく?」
「いつもより田んぼがぬるぬるしていた」
「野菜好き?」「ゴマ団子が好きです」
「旬の野菜の見分け方は?」
その日の疑問を答えてもらったり、
みんなで考えたり。
結論を急ぐことはなく、明日香村の風の中で
ゆっくりと話をします。 -
空撮した田んぼプロジェクトの様子です
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プロジェクト参加生徒の声
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帝塚山中学2年生 Tさん
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- 私はもともと農業に興味があって楽しそうだなと思い
田んぼプロジェクトに応募しました。
裸足で田んぼに入って作業をするんですが
泥の感触だとか水の冷たさとかを感じると
とても新鮮な気分になります。
除草などが終わった後の休憩時間が好きです。
田んぼには普段あまり見られないような生き物と
触れ合うことができるのでとても楽しいです。
田んぼプロジェクトは、お米の研究などもするみたいですが
がんばってチャレンジしたいと思っています。
他にも田んぼアートなんかをやってみたいなと思っています。 -
田んぼプロジェクトとコロナ禍
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クラウドファンディングに名乗りを上げた理由①
- 当初の予定では、中2~高2生までの40名ほどで行う予定でした。
プロジェクトの運営のため、参加費用は1人5000円を予定しており
都合200000円ほどが農耕器具や運営費にあてられるはずでした。
ところがコロナ禍による再開の目途が立たない休校に入り、
プロジェクトは実施困難な状況になります。
規模縮小という形での変更点は
・募集対象は中学2年生の一部のクラスのみ。
・募集人員は40名から10名に変更。
・参加費用はいつ中止になるかわからない状況のため徴収しない
となりました。
本年度、プロジェクトは開始していますが、
たくさんの方々のボランティアによってなんとか
成り立っている実情です。
昨今の感染症状況を鑑みても、
このままでは次年度以降の安定した運営ができる目途が立ちません。
ようやく動き始めたプロジェクトが、コロナ禍によって存続の危機に瀕しています。 -
クラウドファンディングに名乗りを上げた理由②
- 本プロジェクトは、「稲作体験をする」にとどまるものではありません。
古代米という明日香村にゆかりのある稲の価値を探求し、発信することを次の目的としています。
今年収穫された古代米の稲を用いて、科学的な分析実験を行い
積極的に報告発表していきたいと構想しています。
支援していただいた資金を研究費として、子どもたちと一緒に
できることを熟慮し、研究し、考察し、発表させてやりたいと考えています。
活動に賛同していただいた方々には、ぜひその過程を一緒に見届けてやってほしいと思います。 -
私たちがサポートしています
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籔稔(帝塚山中学高等学校理科教諭)
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- はじめまして。
帝塚山中学校高等学校の籔です。
本プロジェクトの発起人です。
このプロジェクトは「子どもたちに田んぼを経験させたい」という思いから始まったものです。
農家の方々、地域の方々、企業、自治体などのご協力があり、
コロナ禍の騒動の中なんとか始まったプロジェクトです。
一方で資金難や宿泊プログラムの中止、猛暑への対応など問題は山積みですが、
子どもたちが楽しそうに参加し汗を流して笑顔で帰っていくことが何よりの励みです。
このプロジェクトは単年で終わることなく、次年度以降も大きく発展をしていくことを
構想しています。
勉強で忙しい子供たちが里山に入り、泥にまみれて汗を流すことだけでも
貴重な体験活動だと思います。
ですが、ゆくゆくは古代米についての科学研究へと発展し、
子どもたち同士で考え、議論し、実験し、まとめ、学会発表などを通じて発信して学び、
地域貢献、社会貢献ができればどんなにすてきかと夢想しています。 -
樽井一樹(明日香村農家、たるたる農園代表、明日香ビオマルシェ代表)
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- [樽井一樹]
奈良県明日香村にて自然農法で年間約60種類のお野菜や古代米を栽培。
しゃべくり農夫として学校での授業やWSなどで「いのちめぐる田畑」を伝える。
田植え祭りやP.farmなど、農ある暮らしを楽しむプロジェクトにも取り組む。
[田んぼプロジェクトについて]
田んぼの土や水のなかには、多種多様な虫たちや微生物たちが息づいています。今回の古代稲プロジェクトを通して、いまここにある自然に触れ、自然を感じる心を育んでいただきたいと思っています。 -
瀬川健(明日香村農家、minimal life代表 、明日香ビオマルシェ副代表)
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- 日本の文化発祥、自然豊かな原風景が残る奈良県飛鳥地区で自然栽培のお米、野菜などを作っています。
自然栽培とは?
稲作には当然の除草剤、農薬、また化成はもちろん有機肥料をも施さない。
ありのままで栽培した稲は収量こそ少ないものの生命力に溢れ力強い食味をもたらしてくれます。
大事な苗作りも、自家採種した種籾を使用し山土のみで育てます。
このプロジェクトを通じて、環境や食育への関心を深めてもらうのと同時に、課題でもある次世代に繋げる農の在り方や生き方を私自身も一緒に学びたいと思います。 -
森本尚志(株式会社P.GROUP 代表取締役副社長 、9店舗の総料理長、P.FARM代表)
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- 飲食店の立ち上げなどプロデュース業を傍に
P.FARMと銘打ち樽井さん、瀬川さんから農業を学ばせて頂いています。
飲食人として農業に携わる事によって僕自身人生が変わりました
携わって思うのは「生きている!」と感じる事
生き物達や、太陽、時には雨にも打たれながらの農業は生命の豊かさを教えてくれます
何より、作業後のご飯が美味しく感じる事
生産者さんの苦労や思いを知ること、体験する事によって料理への意識も変わりました
こんな時代だからこそ、ひとつひとつを大切にし、無駄にしない
本当に美味しいってどういう事なのか、いただきますの意味や大切さを考える機会になってくれたら嬉しいです -
リターンについて
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ご賛同ご支援いただける方へ
- 教育的なプロジェクトであるため、
本プロジェクトにより利益が生じるような
商業的ゴールは設定していません。
そのため、なかなかハイリターンなものを提供することができませんが、
下記のようなものをご用意しています。
①1000円 感謝のメール
②2000円 感謝のメール(写真付き)
③5000円 感謝のお手紙と活動レポート
④10000円 観賞用稲と③のセット
⑤20000円 自然栽培のお米1kgと④のセット
⑥100000円 自然栽培のお米5kgと④のセット
⑦100000円 協賛支援 ※企業様向け
いずれもリターンについてはささやかなものです。
詳細は「販売商品一覧」をご覧ください。
提供いただいた資金については、子どもたちの活動を支え、発展させていけるように
責任をもって運用させていただきます。
③以降の商品については、年度末に活動レポートをお送りさせていただきます。
ご支援いただいたプロジェクトがどのような広がりを持ったのかを
ご覧いただければうれしく思います。
また、本プロジェクトの経過については
本サイト、ないしFace bookページにて発信していきます。
ご縁あってこのサイトを目にしていただいた方も是非ご覧ください。 -
ご賛同ご支援いただける企業・団体の方へ
- 活動に協賛いただける企業を募集しております。
本プロジェクトは田んぼでの稲作体験がメインテーマではありますが、
それにとどまらず今後様々に社会と関わりをもって発展していきたいと思っています。
協賛いただいた企業様については活動用テントに協賛企業として記名したり、
学会発表など社会発信が達成できた際に協賛企業として告知させていただきます。
金額は100000円です。
本商品については、上記がリターンとなります。
ですが、ゆくゆくは活動を促進・発展していくにあたって
本プロジェクトと企業様が密接に関わりながら
一緒に活動ができるような形があればと思っています。