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はじめに
- 羽田麦酒の野呂駿佑と申します。
このページをご覧いただきまして、ありがとうございます!
私たち羽田麦酒は、東京都大田区に醸造所があり、2014年12月に発泡酒製造免許を取得しました。
小ロットでのOEM生産によって、様々な原材料を使った多くのスタイルのクラフトビールを酒類製造免許や醸造設備を持たない企業様へ提供してきました。
2019年にはリキュール製造免許を取得し、新たにクラフトジンを作り始めました。
今回、クラウドファンディングで提供いたしますのは、東京の森林をボタニカルに使用したクラフトジンです。
新型コロナウイルスの影響で、緊張感が高い状態が続いていますが、森の癒される香りを加えたクラフトジンによって、森林浴で感じることができる身も心もリフレッシュする感覚を提供します。
ぜひプロジェクトページをご一読いただき、ご支援いただけますと幸いです。 -
クラフトジンとは
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- ここ数年、クラフトビールを追うように、クラフトドリンクの種類が拡大しているなか、世界的にクラフトジンにも注目が集まっています。
クラフトジンとは、材料などに独特のこだわりを持つ、少量生産されたジンを指します。
独特なこだわりとは、香りづけに使われるボタニカルに特徴があることが多いです。
ボタニカルには、柑橘類、カレーにも使用されるコリアンダー、カルダモン、シナモンやアニスといったスパイス、ジャスミンなどのフラワーエキスまで種類は様々で、使用するボタニカルによってクラフトジンそれぞれの個性を表しています。
ジンの魅力は、自由度が高いことです。
ジンの香りの元になるセイヨウネズという低木の果実を乾燥させたスパイスである「ジュニパーベリー」を使用すること以外、素材や製法、ベースとなるスピリッツの原料にも決まりはありません。
この自由度を生かして、産地に由来するような独自性をコンセプトにしたクラフトジンが多く登場しています。
イギリス産ならラベンダーやバラ、スペイン産なら地中海のハーブ、日本なら柚子や山椒といった具合に、その土地でなければ採れないボタニカルを使用して、地域性をはっきりと打ち出したものがあります。 -
「BATH LAB GIN」の提案
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- 羽田麦酒のクラフトジンの特徴は、スピリッツにボタニカルを浸漬させるコンパウンドジンです。
浸漬後、蒸留工程を踏まないためボタニカルそのものの味わいが楽しめます。
今回製造したジンの最大の特徴は、東京青梅産の「スギ」と「ヒノキ」を原料としているところです。
ジュニパーベリーをベースに香り付けにはコリアンダーとオレンジピールなどのスパイスを使用し、フルーティーな香りの土台を作っています。
そこに「スギ」と「ヒノキ」のボタニカルを加えることにより、スギのスパイシーな風味とヒノキの森林浴を浴びるかのような心地よい安心感のある香りを楽しめます。
香りのインパクトを引き出すためにアルコール度数は40%となっています。
シンプルにその魅力を引き出せるのが特徴ですので、ストレートはもとより、ロックやトゥワイスアップ、トニックウォーターやソーダ割りなど、気軽なスタイルもおすすめです。
カクテルもジンの定番の飲み方です。定番人気のカクテルと作り方をご紹介します。 -
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ジン・トニック
- ジンをベースにした最もポピュラーなカクテルです。
熱帯にあるイギリスの植民地で健康飲料として飲まれていたトニックウォーターにジンを入れたところ、驚くほど飲み口が良かったというのがはじまりと言われています。
ジン1に対し、比率3とするとジュニパーベリーやその他ボタニカルの香りをしっかり感じることができます。
また、比率4にすると、夏にぴったりな爽快な飲み口になります。
その時のお好みで作りましょう。
材料
ジン:トニックウォーター 1:3~4
作り方
氷を入れたグラスにジンを入れて軽く混ぜます。
トニックトニックウォーターを優しく注ぎ、軽くかき混ぜる。
ライムまたはレモンを飾っても良いですが、ボタニカルの香りを重視する場合には、数摘絞るだけにします。 -
ジン・リッキー
- 「ジン・トニック」よりもさわやかにしたい人におすすめのカクテルです。
生のライムを絞ることで、さっぱりとした風味になります!
材料
ジン45ml、ライム1/2個、ソーダ適量
作り方
グラスの上でライムを絞り、グラスに落とします。
氷とジンを入れ軽く混ぜ、ソーダを優しく注いで満たし軽くかき混ぜるだけです。 -
素材へのこだわり
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今回のクラフトジン「BATH LAB GIN」#002の原料は、ジュニパーベリーをベースに、スギ、ヒノキをメインボタニカルとし、スパイス、オレンジピール、レモンピールで全体をまとめます。 -
スギ、ヒノキ
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- ボタニカルのメインとなるスギとヒノキは東京の多摩地域のものを使用します。
徳川家康の時代に江戸市街地が拡大して木材の需要が高まったことから、奥多摩の天然木が伐採され、植林されたスギやヒノキを対象とした林業が発達し始めたといわれています。
この木材を輸送する手段として、 多摩川を利用した水運により運ばれました。上流地域の木材(青梅材)をいかだで流し、多摩川の河口である現在の大田区に集積し江戸へ木材を供給していました。
多摩のスギとヒノキを使用することで、多摩川で繋がれた多摩と江戸との関係性を、クラフトジンで再現したいと思います。 -
ジュニパーベリー
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- ジュニパーベリーはヒノキ科の針葉樹で、ジンと呼ぶために必要な原料(和名はセイヨウネズ)です。
世界各地に自生しており、ネイビー色で、ブルーベリーより一回り小さいサイズです。
料理のスパイスやアロマオイルの原料としても使用されるハーブの一種で、香りが強いのが特徴です。
松の木のようなウッディな香りを放ち、その香りはまさにジンそのものです。 -
スパイス
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- スパイスはコリアンダー(タイ語のパクチー)をメインに使用しています。
種子を乾燥させたもので、甘くさわやかさのなかに、ほんのりスパイシーさを感じられるスパイスです。 -
わたしたちの想い
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- 当たり前のことで恐縮ですが、私たちがつくるビールやジンをはじめとする ” ドリンク ” をつくるためには、必ず ” 水 ” が必要です。
おいしい水は森林がつくりだしています。
ドリンクを持続的に愉しむには、山や森林が重要な役割を担っている一方で、東京の森林は多くの課題を抱えています。
今回、新たなジンのボタニカルとして、東京青梅産の「スギ」と「ヒノキ」を使用したもうひとつの目的は、東京の森林資源を活用することで、東京の森林の課題、ひいては水の課題をより多くの皆さんに知ってほしいという思いを込めています。 -
- 羽田麦酒のすぐ近くには多摩川があります。
「スギ」と「ヒノキ」は、東京の多摩より、いかだで多摩川を下り、徳川家康の時代から町づくりの資材として供給されてきました。
東京には森の自然とは縁がなさそうなイメージがあるかもしれませんが、東京都の総面積の約4割は森林です。
そのおよそ7割が集中しているのが東京都の多摩地域西部で、「スギ」と「ヒノキ」の産地となっており、多摩は東京の林業地です。 -
森林の役割
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- 森林は、おもに森林土壌のはたらきにより、雨水を地中に浸透させ、ゆっくりと流出させます。
そのため、洪水を緩和するとともに川の流量を安定させるほか、濁りが少なく、適度にミネラルを含み、中性に近い水が森林から流出してきます。
雨水が森林を通って土壌に染み込み、最後に渓流に流出するまでに、リンや窒素などの富栄養化の原因となる物質は、土壌中に保留されたり、植物に吸収されたりする一方で、土壌中のミネラル成分などがバランス良く溶け出すことにより、森林はおいしい水を作り出すと考えられます。
このような森林の働きは、水質の浄化機能と呼ばれています。
このほかにも、木材の供給をはじめ、災害の防止、二酸化炭素の吸収など様々な機能を発揮しています。 -
東京の森林の課題
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- 東京の多摩地域の人工林の多くは戦後に造林され、森林資源は現在、伐採・利用の時期を迎えています。
しかし、長期にわたる木材価格の低迷により、林業及び林産業の採算性は著しく低下しました。
多摩は傾斜度が急なところが多く、林道が整備されていない場所が多いこともあって、木を切り出すためのコストがかかります。
さらに、林業の就業者が減っていて、手入れの行き届かなくなった森が増え、よい木をたくさん産出することが厳しい状況にあります。
その結果、積極的な伐採や造林が行われず、若い森林が極端に少なくなり、高齢の森林が増加しました。
森林が持つ多面的な機能を維持・増進していくためには、伐採・利用・植栽・保育という森林の循環を促進させないと、森を維持することができません。
このまま森林が放置されると、森は荒れ、おいしい水が飲めなくなる可能性もあるのです。 -
私たちにできること
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- 江戸の町の木材需要に応え、戦後まで勢いがあった青梅、奥多摩の林業。
木材の運搬に大きな役割を果たしたのが、羽田麦酒の近くを流れる多摩川のいかだ流しでした。
しかし、東京の森林は多くの課題を抱えています。
林業に関わる新東京木材商業協同組合の池田さんとの出会いをきっかけとして、この課題をあらためて認識し、私たちができることがないか考えました。
池田さんとともに検討を重ねた結果、多摩と江戸の関係性を私たちにできる方法で現代に再現することで、まずは、より多くのみなさんにこの課題を知ってもらうきっかけになればとの想いも込めて、プロジェクトを立ち上げました。
コロナが収束し、今までのような生活に戻り、多くの外国人を再びお迎えすることができる日が来た際には、日本の玄関である羽田から、クラフトジンをとおして、この課題を広く発信していけるのではないかと考えています。
「スギ」と「ヒノキ」の新たな用途として、江戸時代から続く、東京の街と森の繋がりを東京産のボタニカルでクラフトジンとして表現します。 -
調達資金の使途
- 調達資金の使途は、ご支援いただいたみなさんの期待に応えられるよう、新たな次のクラフトジンの開発資金とします。
また、東京の水、森林を守る取り組みとして、ご支援金を一部寄付します。 -
メンバー紹介
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- このプロジェクトをご覧いただき、ありがとうございます。
羽田麦酒の鈴木祐一郎(写真右)、野呂駿佑(写真左)と申します。
鈴木は、東京農大の醸造学科を卒業後、クラフトビール会社のプラントの立ち上げに携わっていました。
その後、銀座“八蛮”にて初代ブルワーとしてブランドを立ち上げるなどし、2014年に“羽田麦酒”としてビール醸造を開始しました。
趣味はアウトドアです。
野呂は、神奈川県出身で、大学卒業後、酒類卸会社を経て、地元横浜のクラフトビール会社に勤務しました。
その後、2019年に羽田麦酒へ入社し、ビール、ジンともにに製造責任者兼営業担当として造りから販売まで手掛けています。
二人の娘の父です。 -
さいごに
- 羽田麦酒では、2014年よりクラフトビールをつくってきましたが、2019年より新たにクラフトジンを作り始め、直営店の『BREW LOUNGE市ヶ谷』などで提供されています。
今回のクラフトジンは、クラフトジン「BathLabGin」のシリーズ第2弾になります。
ジンは、禁酒法時代に「BATH TAB GIN」と呼ばれていましたが、私たちは様々なジンを “研究” しながらつくりたいという想いを込めて、「TAB」ではなく「LAB」としました。
今回のテーマは『森と街』です。
すべての美味しいドリンクに必要不可欠な “ 水 ”、その “ 水 ” を育む “ 森 ”、それらを人が住む “ 街 ” と繋げて東京の自然について考えるキッカケとなるような商品造りを目指しました。
みなさまに東京の新たな魅力を発見していただけると思います。
ご支援のほどよろしくお願いいたします! -
応援メッセージ
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- 會津敏昭 株式会社Returner Japan
<テレビ東京TVチャンピオン バーテンダー選手権 初代チャンピオン>
ジンといえば真っ先に思いつくのはジントニック。ジントニックは誰もが知る単純なカクテルだからこそ、素材が活きてきます。
そして最も大切なのはベースとなるお酒のフレーバ、この「BATH LAB GIN」#002は、非常に心地の良いヒノキの香りが飲む方に癒しのひと時を演出します。
はじめてこのジンの香りに触れたとき、今までにない非常に面白いクラフトジンだと感じました。
きっと日本のクラフトジンの新たな世界への第一歩になるでしょう。
多くの方々に飲んでいただけることを願っております。 -
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※未成年者への酒類の販売は行っておりません。