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牡蠣殻+ワイン畑=最高のワイン
- 世界の有名ワイン畑の多くはミネラル分が豊富な中性の石灰岩土壌ですが、日本は酸性よりの土壌でミネラル分も少ない畑がほとんどです。
美味しいワイン用ブドウが育つ畑に改良するため、理想的な肥料として注目を集めているのが、自然由来の石灰質で、山から海に流れ込んだミネラル分を豊富に含む「牡蠣殻」です。 -
- ところが多くの牡蠣の産地では、牡蠣殻の一部を肥料業者に提供しているにとどまり、活用されないままの「未利用資源」が大量にあるというのが現状です。
そこで、牡蠣養殖産地・三重のNPO「海っ子の森」と山梨の八ヶ岳グランヴェールヴィンヤードを運営する「cityfarm」が手を組み、牡蠣殻を肥料に加工して、美味しいブドウを育てようという計画が今年、始まりました。 -
- プロジェクトを費用面で支援してくださる方には、八ヶ岳グランヴェールヴィンヤードで醸造するファーストヴィンテージのワイン(ブドウは、今回のプロジェクトが始まる前に牡蠣殻の効果を調べる『評価試験』を行った畑のものです)や、ワイナリーでのバーベキューイベント参加権などをお礼として用意しました。
海と山をつなぐこのプロジェクト、ご支援をお願いいたします。 -
牡蠣殻とワイン用ブドウの深い関係
- 生ガキと白ワインの相性の良さ。説明するまでもありません。
しかし実は、カキの殻とワイン用のブドウも絶妙な相性にあるのです。 -
- ワイン用ブドウを育てるのに最適な畑は、pH値が中性の土が必要です。ところが日本の土は酸性気味。ブドウの根が栄養分を吸い上げる力が弱まります。
そこで、アルカリ性の石灰質肥料を加えて土を中和する必要があります。 -
- よく使われるのは、山から掘り出した石灰岩を加工した肥料ですが、注目を集めているのが牡蠣殻です。
海水から石灰分を少しずつ取り込んで育った貝殻は、ゆっくり長く作用する「遅効性」肥料になるだけでなく、山から川を経て海に流れ込んだミネラル分を豊富に含み、「ミネラル分の味わい」が求められるワイン用ブドウにとって、最高の栄養源になるためです。 -
八ヶ岳グランヴェール ヴィンヤード
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- 今回のプロジェクトで最高のワイン造りを目指すのは、農業法人cityfarm(シティファーム)が運営する「八ヶ岳グランヴェール ヴィンヤード」です。
cityfarmは23年前の1999年、地元の運送会社「韮崎本町運送(株)」が地域活性化のために設立。ワイン用ブドウを中心にキウイやブルーベリーなどさまざまなフルーツ栽培に取り組んできました。 -
- (写真は醸造設備整備中の八ヶ岳グランヴェールヴィンヤードにて醸造責任者瀬沼さんと栽培責任者野口さん)
地域から信頼を得て、「広がる耕作放棄地を、活用してもらえないか」との声を受けるようになり、規模を拡大していきました。
現在は北杜市白州町と韮崎市穂坂で、計6haの畑でブドウを栽培。経験豊かなスタッフが、ぶどう畑のレイアウト設計から栽培まで一貫して手掛けています。 -
- 2012年スタートの白州のヴィンヤード(ワイン用ブドウ畑)は、日当たりがよく水はけも良い土壌に加え、畑の斜面の具合もブドウ畑にピッタリ。
標高約750mの高さにあり、夏でも急激な温度上昇が少なく、ぶどうの房を樹につけたまま、ゆっくりと熟成させることができる理想的な環境です。 - 2010年スタートの韮崎市穂坂の圃場は、北杜市からやや南に位置します。標高450mの日照に恵まれ、毎年安定した高品質な房が実ります。
cityfarmのメンバーはゆっくりと着実に、両ヴィンヤードでの成果に手ごたえが増していくのを感じてきました。 -
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- こうした手応えを、ワインという完成形として実現させたいと思い、付き合いのあったワイナリーに委託し、cityfarmで作ったブドウだけを使ったワインを作ってもらいました。
それが、2020年ヴィンテージ。白ワインと赤ワインをリリースし、北杜市のふるさと納税の返礼品としても活用してもらい、好評を得ました。 -
- さらに同年、北杜市から小淵沢町にある20haの遊休地を活用してもらえないかと依頼を受け、前からの夢でもあった自らのワイナリーを設立する事を決意しました。
2022年9月に「八ヶ岳グランヴェール ヴィンヤード」の醸造設備と製造免許を得て、今秋よりワイン造りを開始しました。 -
- 数年前、とある大手ワイナリーの担当者から、「土壌改良には貝殻がいい」という話を聞き、cityfarmの畑の一部でも、試しに使い始めた結果、手ごたえを感じました。
この時使った牡蠣殻が、たまたま三重県鳥羽市の物だったのですが、その時に知り合った三重県の関係者から、牡蠣殻の活用に取り組むNPO「海っ子の森」を紹介してもらいました。 - 現在、ワイナリーの敷地に新たなブドウ畑を整備していますが、牡蠣殻肥料で土壌を改良し、ブドウの苗木を植え付けます。それが今回のプロジェクトです。
質が良いだけでなく、サステナビリティや環境保全にもつながるように牡蠣殻を使いたい。そんな思いが、今回の計画につながりました。 -
- (写真は、ヴィンヤードの完成予想図です)
- 標高約950M八ヶ岳の麓に位置し、西に甲斐駒ヶ岳、正面には富士を仰ぐ壮麗な環境の中で、気候や土壌に最適な品種を見極め、オリジナリティのあるワイン造り、さらには美しい自然との共存可能なワイナリーを目標に取り組みます。
グランドオープン(予定)の2024年は、奇しくもcityfarmの母体でもある韮崎本町運送の創立100周年に当たります。
「OPEN GROW FUN」をコンセプトに掲げる同グループのさらなる飛躍にもつながればと、スタッフ一同、準備を進めています。 -
海の未利用資源を活用したい
- 新しいワイン畑で使う牡蠣蠣殻肥料を用意するのが、三重県鳥羽市のNPO「海っ子の森」です。
三重県の海では2000年頃から、海藻が姿を消して岩場だけになる「磯焼け」という現象が少しずつ見られるようになりました。 -
- そこで2004年、地元の漁業者や市民が鳥羽市水産研究所の指導の下、ダイビングをして海藻の苗の「植林」し、海の環境保全に取り組みはじめたのが、「海っ子の森」です。
失敗もありましたが、海藻の森(藻場)を見守り増やしていく使命を持ち、小さいながらも成果も得ることができました。
海の保全には、川から流れ込む水などの保全、ひいては山の環境保護も必要だと、活動分野を広げ、2010年には組織を一般社団法人化しました。 -
- 海岸清掃の際、海岸に打ち上がった海藻や貝殻を材料とし、子供や学生に海の豊かさを伝える教育活動にも取り組みました。
さらに、打ち上がった海藻や貝殻を活用し、海の産物を陸の豊かさにも循環させられないだろうかと調べた結果、良質な肥料や家畜飼料に加工できることを知りました。 -
- 海の生き物達は、最後の最後まで地球環境を維持する資源循環の輪に加わっていることを知り、この仕組みと海の豊かさを多くの人々に伝えることを、海っ子の森の活動の目的に加えて、ここ数年間の活動に取り組んできました。
例えば、浜に打ち上がった海藻や貝殻を粉砕して肥料にして安納芋を育て、皆で芋堀体験を楽しながら、資源循環を学びました。 -
- そんな中、cityfarmの方に、美味しいワイン用葡萄を育てるには海の資源が肥料として使われ、良い畑からは「海の匂いがする」ということを教えていただきました。
それをきっかけに、鳥羽で岩牡蠣を養殖している漁業者と一緒に、岩牡蠣と国産ワインを楽しむワイン会を開催し、そこで食べた牡蠣の殻を肥料に加工して、山梨のcityfarmさんの葡萄畑に使ってもらう活動を始めました。 -
- ワインと牡蠣は、お酒と食べ物という組み合わせとして、抜群の相性を持っていることは知っていましたが、樹木と肥料としても、深い関係にあることを知りました。
コロナ禍の中、三重の漁業者も先の見えない大変な毎日を送ってきました。 -
- まだ終わりの見えないコロナ禍の中、明るい話題を作れないかと思った時、私たちは今までの活動の中で、海の生き物達が繋げてくれたご縁で多くの方と繋がりを作り、喜びを分かち会うことが出来た事を思い出しました。
今回のワインプロジェクトでは、三重の海の恵みと山梨のワイン作りの技術との連携によって最高のワインを作り、多くの人々が笑顔になるための橋渡しの役割を担うことが出来ればという想いの下、プロジェクトの達成を目指したいと思います。 -
三重・鳥羽の牡蠣殻を使い山梨で最高のワインを!
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- 繰り返しになりますが、「日本ワインと牡蠣」の相性は良く、山梨県のいくつかのブドウ畑に牡蠣殻を使ったご縁で、鳥羽市にて岩牡蠣の養殖を手掛ける生産者の民宿・レストランにて、2014年頃より牡蠣料理と日本ワインの組み合わせを提供し始め、好評を得ています。
三重県鳥羽市は全国有数の牡蠣の養殖産地。毎年数万トンの牡蠣が出荷されております。それに伴って数千トンの牡蠣殻も出ます。 -
- また最近では温暖化による海水温上昇で、養殖牡蠣が育つ途中で死んでしまう現象もみられます。
牡蠣殻は良質な石灰成分が主な成分。これまでも農業利用として肥料業者などが引き取って活用されてきました。 -
- しかし今後は、これからさらに厳しくなる物流コストなどに対処するため、これまで以上に牡蠣殻肥料の利用を増やすことで、未利用資源を活用する取り組みが必要となってきます。
今回は、牡蠣殻肥料の利用を増やす取り組みの一つです。シティーファームでのワインブドウ畑の改良に必要な牡蠣殻は最大100t、その牡蠣殻を主に提供するのは、鳥羽市の安楽島地区の生産者たち。牡蠣の食品加工場やお客様に牡蠣を直接提供する牡蠣小屋を運営していますが、その際に出る牡蠣殻を地域共同で一次処理として粉砕しています。 -
- これを活用し、海と山の産地をつなげるストーリーを作り、さらに他の畑、ワイナリーにも資源循環の取り組みを広げていくきっかけにしたい。そう思っています。
ただ、牡蠣殻には塩分が含まれているほか、悪臭や腐敗の恐れもあり、そのまま輸送するのは難しい。そのため、貝殻を家畜飼料などに加工する技術を持つビジネスサポートOJT社に協力してもらい、今回のニーズに合わせ一次処理された牡蠣殻を粒度の大きなものを中心に選別し、土壌改良剤として加工したうえで山梨の畑に届けるスキームを整えました。 -
- 今回のクラウドファンディングは、本プロジェクトにかかる費用への支援をお願いするものですが、それだけではありません。
私たちの取り組みに支援者として参加して頂き、関心を持って頂ければ、仲間になって頂ければ、という想いがあります。
より多くの牡蠣殻をブドウの産地に届けるため、宜しくお願いいたします。 -
返礼品(リターン)について
- ご支援いただいた方へのお礼として、ワインやイベントを用意させていただきました。
加えて、ご希望の方には今回畑で使用する牡蠣殻資材もお送りさせていただきます。
また、ワイナリーや海っ子の森が今後行うイベントや活動報告などについて、お知らせのメールも送らせていただきます。
ご支援を機に、私たちの活動に興味を持っていただき、少しでも参画いただければ幸いです。 -
八ヶ岳グランヴェールヴィンヤードのファーストビンテージ白ワイン(1本)コース【1万円】
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- 畑に牡蠣殻を試験導入した白州圃場のブドウを用い、八ヶ岳グランヴェールヴィンヤードで初めて醸造した、本プロジェクト向けの特別白ワインを1本お送りします。22年秋に醸造し製品として完成するのが23年春頃になりますので、完成次第のお届けです。
(写真は以前に白州圃場のブドウを委託醸造した製品なので現物とは異なります) -
八ヶ岳グランヴェールヴィンヤードのファーストビンテージ赤ワイン(1本)コース【1万円】
- 畑に牡蠣殻を試験導入した白州圃場のブドウを用い、八ヶ岳グランヴェールヴィンヤードで初めて醸造した、本プロジェクト向けの特別赤ワインを1本お送りします。22年秋に醸造し製品として完成するのが23年秋頃になりますので、完成次第のお届けです。
(写真は以前に白州圃場のブドウを委託醸造した製品なので現物とは異なります) -
八ヶ岳グランヴェールヴィンヤードのファーストビンテージワイン6本セット(赤・白)コース【5万円】
- 畑に牡蠣殻を試験導入した白州圃場のブドウを用い、八ヶ岳グランヴェールヴィンヤードで初めて醸造した、本プロジェクト向けの特別ワインを赤白セットで6本お送りします。22年秋に醸造し製品として完成するのが23年秋頃になりますので、完成次第のお届けです。
(写真は以前に白州圃場のブドウを委託醸造した製品なので現物とは異なります) -
牡蠣とワインのマリアージュイベントご招待(山梨開催)コース【3万円】
- 八ヶ岳グランヴェールヴィンヤードの牡蠣殻畑のブドウからできた白ワインと三重の牡蠣をマリアージュで楽しむBBQイベントに15名様限定でご招待。
八ヶ岳グランヴェールヴィンヤードにて23年4月29日(土)実施の予定です。 -
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牡蠣とワインのマリアージュイベントご招待(三重開催)コース【3万円】
- 八ヶ岳グランヴェールヴィンヤードの牡蠣殻畑のブドウからできた白ワインと三重の牡蠣をマリアージュで楽しむBBQイベントに15名様限定でご招待。
三重県鳥羽市にて23年4月22日(土)実施の予定です。 -
キングスウェルガーデンレストランにてワインと牡蠣のマリアージュディナーコースご招待+白ワイン1本コース【5万円】
- 八ヶ岳グランヴェールヴィンヤードのグループで運営するガーデンレストラン「キングスウェル」(山梨県甲斐市)にてワインと牡蠣のマリアージュ特別ディナーコースに20名様限定でご招待。
またお土産に、本プロジェクト向け特別白ワインを1本お渡しします。23年6月17日(土)実施の予定です。 -
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